最近の融資情勢について

2019年03月17日(日)

今日は最近の融資情勢について書きたいと思います。

 

 

先日久しぶりに少し時間に余裕ができたので、当社でも物件掲載でお世話になっている
楽待さんの覆面座談会のYouTube動画を観ました。

 

顔にモザイクをかけて3人ほど行員(元行員含)が出てきて、現在の融資の状況など語る訳です。

当社も毎日の様に色々な金融機関に常に案件相談しておりますので
何か目新しいことがあるかなと期待はしていましたが、特に変わった内容は無かったです。

 

ただ他県から出てきている地銀の方がやる気があるというお話や、担当者のノルマの話、
ごく一部の営業だけ売り上げを上げていたからくりの話は興味深いものでした。

 

ただお客様の立場から観ると新鮮なお話もありますのでお時間がある方は是非ご覧下さい。

 

この動画からもわかる様に融資がここ2年ほどで一段と厳しくなったという現実はひしひしと伝わってきます。

 

某銀行は土地については基準地価→公示地価→路線価の順を重要視して評価しているとの事でした。


それでも判断が難しければ固都税評価との事。

 

そこでこの用語について調べてみると、基準地価、公示地価は共に国土交通省が、路線価は国税庁が算出しているとわかります。


※それぞれの細かい違いはネットで検索すると細かく出ております。


皆さんこの辺りがごっちゃになっている方もいるかも知れません。

 

ちなみに路線価は土地取引の指標となる公示地価の約80%といわれております。

建物は基本、再調達価格での審査となります。

 

積算評価と収益還元法の両方を見る銀行はどちらか良い数字で見るが、
今は悪い数字も見る様になったとかそういう話題も出てました。

 

築年数やエリアは各銀行により見方は異なりますが、やはり基本は古すぎる物件は難しいですし
エリアも田舎で、利回り入居率も低いとかなり厳しくなりますね。

 

また今後の人口の推移、家賃の下落率なども勘案される訳です。

 

物件についてはここまでで、次はお客様の見方についてです。

 

ここからは私が毎日経験していて、その実態も含めて記載します。

 

今までフルローンなど行っていた銀行も今は自己資金20%~30%入れてやっと土台に乗る状況です。

 

年収も700万以上で審査OKだった銀行が今は最低1,000万以上、銀行により1,200万以上、1,500万以上~という
ケースもありました。

 

また特に最近厳しくなった印象は自己資金です。


購入するロットにも寄るのでしょうが厳しい銀行は5,000万以上、中には7,000万以上という銀行もありました。

 

これは毎日の様に色々な銀行に打診、相談してほぼ動画とは同じ内容ですでに把握できておりましたので特に驚くこともななかった訳ですが、
お客様としては、刻一刻と変わる現在の情勢をすべて理解されている方ばかりでない訳です。

 

未だにまだ3~4年前と変わらず融資が出ると思っている方も若干ですがいらっしゃいます。

 

先日年収が400万円台で自己資金もそれほどない方が7,000万くらいの物件を希望されていたのは流石に驚きました。

 

一言で今の現状をまとめますと

 

●不動産投資がこれからという方(新規客)には融資を閉じている銀行も増えている。
サラリーマン大家には今は融資を完全に閉じた銀行もある。最近だと地銀はかなり厳し

くなった印象。

 

●年収、自己資金、借入額のバランスが重要。特に自己資金がないと絶望的。

 

●銀行によっては不動産投資ですでに実績がある方は良い印象。また基本フルローンはやらなくても共同担保を入れて
対応できる場合もあり。

 

こんな感じです。

 

ちなみにこの動画の方たちも咋今の厳しい金融情勢はいつまで続くかは不明ですが、今後また融資が開いた時を見据え、
皆さん最後は口を揃えて先ずは自己資金を貯めて下さいとおっしゃってました。

 

スルガショックがあってその後、金融庁が入り厳しくなったと思われている方が多いですが、
実はスルガ問題の約半年前位から融資が厳しくなる予兆があり、その後スルガショックで不正が出て、それをメディアが取り上げ煽り派生したので
世の中の通念上対処したというのが本当の所の様です。

 

その後、tateruと西京銀行の不正、某地銀、某信金の不正、今はレオパレスの不正、偽装問題と続く訳です。

 

私はエコノミストではないので将来の予想はできませんが、それでもひょっとすると後2~3年ほど現在の厳しい状況は続いてしまうのではと思っております。

 

これは本当に宜しくない状況です。

 

我々業者も融資が出なければ死活問題ですし、現実に知り合いの業者でも数社会社を畳んだケースもありました。

 

中には住宅営業に戻ったり、区分マンションにシフトしたりしている業者も少数ですがおりますね。(最近は審査の甘い区分も厳しい状況になってきているみたいですが・・・)

 

本当に昔から投資されている専業大家の方がおっしゃられてましたが、ここ6~7年の間にサラリーマン大家などの造語ができるほど、この世界にサラリーマンが参入し、市況が異常に加熱し
融資も甘々になったけど結局今の状況は昔に戻っただけだよとおっしゃていたのが印象的でした。

 

確かに元々融資はプロパーで、地銀や信金などは土地を持っている地主さんか資産家などの富裕層が対象でしたし
、しかも自己資金は2~3割は最低入れて購入するのが当たり前でした。

 

それがサラリーマンがこの市況に入って来るや否や、サラリーマン用にアパートローンというパッケージの商品を作ったんですね。


その審査が甘かったので多くのサラリーマン大家さんが誕生した訳です。

それが今は昔に戻っただけだと・・・

 

ただ今は我々も不動産投資をしたい方もじっと耐える時なんだと思います。

 

融資が厳しく大きな物件は買えないので、今は戸建てやコンパクトAPが注目され始めてきております。

また今地銀、信金は厳しいのでトラスト、公庫なども相談は増えてますね。

 

戸建て、コンパクトAPに興味を持たれた方、果たして今の自分は融資が組めるのかを知りたい方、
本を読んでも正直何から始めてよいのか悩んでいる方は勿論、
今の現状では購入自体が厳しくても、今後の指針になる様なお話はできますので、
是非当社の面談にお越し下さい。

 

 

本やセミナーも大事ですが、経験がものをいう世界ですので。


  |